通話無料・10:00〜19:00(年中無休)0120-337-900
相続した空き家

実家を分ける遺産分割協議書の書き方と注意点

「兄弟で実家をどう分けるかは話がついたが、書類はどう作ればいいのか」「実家を売って分けると決めたが、協議書に何を書けばいいのかわからない」。親が亡くなったあと、実家の分け方が決まったら、その内容を遺産分割協議書にまとめます。この書類が整っていないと、名義変更も売却も進みません。

この記事では、実家を分けるときの遺産分割協議書の書き方、売って分ける場合に書いておくこと、作るときに気をつけたい点を解説します。

この記事の結論

遺産分割協議書は、相続人全員が合意した分け方を書面にしたもので、全員の署名と実印の押印、印鑑証明書が必要です。実家の土地と建物は、登記簿に書かれているとおりに書き写します。実家を売って代金を分ける場合は、誰の名義で売るか、売るための費用をどう差し引くか、残りをどの割合で分けるかまで書いておくと、売ったあとの揉めごとを防げます。名古屋市では、協議書は固定資産の現所有者申告や相続登記に使います。

遺産分割協議書とは、どんな書類?

最初に、協議書の役割と、いつまでに作るかを確認していきます。

なぜ、協議書が必要?

親が遺言を残していない場合、遺産は相続人全員の話し合いで分けます。遺産分割協議書は、その話し合いで決まった内容を書面にしたもので、法務局での名義変更、銀行の手続き、相続税の申告などで提出を求められます。

話し合いには相続人全員が加わる必要があり、一人でも欠けると協議は成り立ちません。相続人が誰かは、親の生まれてから亡くなるまでの戸籍をそろえて確かめます。

いつまでに作ればいい?

話し合いそのものに期限はありませんが、関係する手続きには期限があります。相続登記は、相続を知った日から3年以内が義務です。相続税がかかる場合は、亡くなった日の翌日から10か月以内に申告します。

また、2023年4月からは、亡くなってから10年が過ぎると、生前に受けた援助や介護への貢献を分け方に反映するよう求める主張が、原則としてできなくなりました。話し合いを先延ばしにしない方が、選べる分け方が広く残ります。期限の一覧は親が亡くなったあと、名古屋の実家はどうする?で解説しています。

名古屋市では、どこで使う?

名古屋市では、土地や家屋の持ち主が亡くなり、相続登記がまだの場合、新しく持ち主になった人が市税事務所に固定資産現所有者申告書を出します。期限は、自分が持ち主だと知った日の翌日から3か月です。

遺産分割で持ち主が決まった場合は、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑登録証明書を添えて申告します。相続登記を済ませた場合は、この申告は不要です。提出先は、栄・本陣・金山の各市税事務所のうち、土地や家屋のある区を担当する事務所です。

協議書には、何を書く?

実家を分けるときに、協議書に書く内容を確認していきます。

最低限、書くことは?

協議書に書く主な内容は、次のとおりです。決まった書式はありませんが、手続き先で受け付けてもらえるよう、内容を正確に書きます。

書く内容 書き方の要点
亡くなった人 氏名、亡くなった日、最後の住所、本籍
合意したこと 相続人全員で話し合い、次のとおり分けることに合意した旨
土地 所在、地番、地目、地積を登記簿のとおりに
建物 所在、家屋番号、種類、構造、床面積を登記簿のとおりに
誰が取得するか 取得する相続人の氏名と、持分で分ける場合はその割合
相続人の署名と押印 全員が住所と氏名を書き、実印を押す

協議書は相続人の人数分を作り、それぞれが1通ずつ持ちます。何枚にもわたる場合は、ページのつなぎ目に全員の実印で契印を押します。

実家の土地と建物は、どう書く?

土地と建物は、住所ではなく、法務局で取る登記事項証明書に書かれている内容を、そのまま書き写します。住所と地番は違うことが多く、住所で書くと名義変更で受け付けてもらえないことがあります。

古い実家では、増築した部分や物置が登記されていないこともあります。固定資産税の課税明細書に、登記簿にない建物が載っていないかを確かめ、あれば協議書にも書いておきます。名義変更の手続きは相続した空き家の名義変更はいつまで?で解説しています。

後から財産が見つかったときは?

協議書を作ったあとで、親の預金や土地が見つかることがあります。そのたびに話し合いをやり直さずに済むよう、「この協議書に書いていない財産が見つかったときは、誰々が取得する」または「改めて話し合う」と書いておく方法があります。

実家の片付けで、通帳や権利証が出てくることもあります。取り出しておく物は実家の片付けで必ず取り出す物リストで解説しています。

当社の場合

協議書を作る前の段階で、実家がいくらで売れそうか、売るときに仲介手数料や測量、解体、片付けにいくらかかりそうかを査定でお伝えしています。一人が実家を受け取り、ほかの兄弟にお金を払う分け方では、払う金額を決める目安として査定価格をお使いいただけます。協議書の作成や登記は、司法書士に頼む方法もあります。

実家の分け方を兄弟で話し合っている方へ

実家が売れそうな価格と、売るときにかかる費用の見込みをお伝えします。話し合いの材料にお使いください。相談は無料です。

実家を売って分ける場合は、何を書く?

実家を売って代金を分ける換価分割では、書いておくことが増えます。確認していきましょう。

誰の名義で売る?

売って分ける場合、相続人全員の共有名義にしてから売る方法と、代表の一人の名義にして売る方法があります。共有名義で売ると、売るときに全員の署名や押印が必要です。代表の一人の名義にすれば、売る手続きはその人だけで進められます。

代表の一人の名義で売る場合は、協議書に「売却して代金を分けるために、誰々が取得する」と、売るための取得であることをはっきり書きます。書いていないと、代表者がほかの兄弟に代金を渡したときに、贈与と見られるおそれがあります。

費用の差し引き方は、どう書く?

実家を売るには、仲介手数料、測量費、解体費、片付けの費用、売るまでの固定資産税や管理費などがかかります。協議書には、「売却代金から、売却にかかった費用を差し引いた残りを、誰々に何分の1ずつ分ける」と書きます。

どの費用を差し引くのか、誰が立て替えるのかも決めておくと、売ったあとで揉めずに済みます。片付けの費用を売却代金から払う方法は実家の片付け費用は売却代金から払える?で解説しています。

税金は、誰が申告する?

実家を売って利益が出た場合、譲渡所得の申告が必要です。売って分ける場合は、誰がどの割合で申告するかが、名義の付け方や協議書の書き方と関わります。

相続した空き家の3,000万円控除は、条件を満たす相続人それぞれが使えますが、相続人が3人以上の場合は一人あたり2,000万円までになります。協議書を作る前に、税理士や税務署に確かめておくと安心です。条件は相続した空き家の3,000万円特別控除で解説しています。

当社の場合

実家を売って分けると決まったご家族には、代表の方を窓口に売却を進め、ほかのご兄弟にも同じ内容で経過をお伝えします。遠方に住むご兄弟がいる場合も、電話と郵送で進められます。売れるまでの間の実家の管理は、外まわりの見回りを月4,000円(税別)からお受けしています。

実家を売って兄弟で分けたい方へ

代表の方を窓口に、売却の流れと手取りの見込みをお伝えします。遠方の方も電話で進められます。相談は無料です。

協議書を作るときに、気をつけることは?

話し合いや書類づくりで、つまずきやすい点を確認していきます。

相続人に認知症の人がいる場合は?

相続人の中に、認知症などで判断が難しい人がいると、その人は話し合いに加われず、協議書も作れません。家庭裁判所で成年後見人を選んでもらい、後見人が代わりに話し合いに加わります。

未成年の相続人がいて、その親も相続人の場合は、特別代理人を選んでもらう必要があります。成年後見の流れは親が認知症で実家を売れない?で解説しています。

借金も、協議書で分けられる?

親に借金があった場合、協議書で「長男がすべて払う」と決めても、お金を貸した側には主張できません。貸した側は、ほかの相続人にも法定相続分に応じて請求できます。

借金を引き継ぎたくない場合は、協議書で何も受け取らないと決めるのではなく、家庭裁判所で相続放棄をする必要があります。放棄には期限があるため、相続放棄すれば空き家の管理はしなくていい?で条件を確かめてください。

実印と印鑑証明書は、いつのもの?

協議書には相続人全員が実印を押し、印鑑証明書を添えます。法務局での相続登記では、協議書に添える印鑑証明書に期限は設けられていません。

一方、銀行などでは、発行から3か月や6か月以内のものを求められることがあります。手続き先ごとに確かめてから取り寄せると、取り直す手間が省けます。

遺産分割協議書についてよくある質問

協議書は、自分たちで作っても大丈夫ですか?

はい、決まった書式はないため、相続人が自分で作っても有効です。ただし、土地や建物の書き方に誤りがあると、名義変更で受け付けてもらえないことがあります。不安な場合は、相続登記とあわせて司法書士に頼む方法もあります。

兄弟が遠方に住んでいて、集まれません。

全員が一か所に集まって署名する必要はありません。協議書を郵送で回し、それぞれが署名と実印の押印をする方法でも作れます。ただし、内容は事前に電話などで全員が確かめておきます。遠方から進める手順は名古屋に一度も行かずに実家の空き家を売るには?で解説しています。

話し合いがまとまらない場合は、どうなりますか?

相続人の間で話がまとまらない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を使えます。調停でもまとまらなければ審判で分け方が決まります。その間も実家の管理は必要で、共有のままの実家の扱いは共有名義の空き家を売るには?で解説しています。

実家を兄弟の共有名義にしておいても問題ありませんか?

共有名義にすると、売るときや貸すときに共有者全員の同意が必要です。共有者の誰かが亡くなると、さらに相続人が増えて話がまとまりにくくなります。共有にするなら、売る時期や方法まで決めておくと安心です。分け方の比べ方は相続した空き家を兄弟で揉めずに決める方法で解説しています。

協議書を作ったあとで、分け方を変えられますか?

相続人全員が合意すれば、やり直せます。ただし、やり直しで財産を移すと、贈与として税金がかかる場合があります。売って分ける場合は、最初の協議書で費用や割合まで決めておくのが確実です。

名古屋の実家の遺産分割協議書は、登記簿を取り寄せることから始めよう

遺産分割協議書は、相続人全員が合意した分け方を書面にしたもので、全員の署名と実印、印鑑証明書が必要です。実家の土地と建物は登記簿のとおりに書き、売って分ける場合は名義、費用の差し引き方、分ける割合まで書いておきます。名古屋市では、相続登記をしていない間は、協議書を添えて市税事務所に固定資産の現所有者申告をします。

名古屋の実家の分け方や売却でお困りの方は、名古屋空き家相談室(0120-337-900、10時から19時、年中無休)にご相談ください。初回の相談と現地確認は無料です。

この悩み、まず現地を見てお伝えできます

初回の現地確認と相談は無料です。管理を頼むかどうかは、見てから決めてください。

akiya-ibuki

伊吹株式会社(不動産のイブキ)代表取締役。宅地建物取引士。国土交通大臣(1)第10691号。名古屋市西区を本店に、空き家の管理・活用・解体・売却の相談を受けています。

📞 電話で相談 フォームで相談