「名古屋に住む叔母に実家を見てもらっているけれど、いつまでも甘えていいのか気になる」「便利屋に頼むか、管理の会社に頼むか、違いがよくわからない」と悩む方は少なくありません。空き家の管理を頼める先は、親族から業者までいくつもありますが、費用だけで選ぶと、何か起きたときに誰も動けないということが起きます。
この記事では、名古屋の実家の管理を頼める先ごとの特徴を、作業の範囲、報告、鍵の預け方、何か起きたときの対応、売る・貸すへのつながりの5つの基準で比べ、自分の家に合う頼み先の選び方を解説します。
この記事の結論
実家の管理を頼む先は、費用ではなく、何か起きたときに誰が動くかで選ぶのが基本です。親族や近所の人は費用がかからない一方で、長く続けてもらうのが難しく、頼む側も催促しにくくなります。便利屋やシルバー人材センターは草刈りなど決まった作業に向いており、警備会社は侵入や火災の見張りに向いています。換気、通水、雨漏りの確認、台風のあとの見回り、将来の売却や賃貸まで一つの窓口にまとめたいなら、空き家の管理を受けている不動産会社が向いています。
実家の管理を頼む前に、何を決めておく?
頼む先を比べる前に、自分の家に必要な管理を確認していきましょう。
空き家の管理では、何をしてもらう必要がある?
空き家の管理で必要なのは、外まわりの確認、郵便物の回収、家の中の換気と通水、雨漏りや傷みの確認、草木の手入れの5つです。このうち、どこまでを頼むかで、頼む先と費用が変わります。
家具や家財が残っている家、川沿いや低い土地の家は、家の中の換気をしないとカビが出やすいため、室内まで入ってもらう管理が必要になります。換気の頻度の目安は空き家の換気はどのくらいの頻度が必要?で解説しています。
どれくらいの期間、管理が必要になる?
管理を頼む期間の見込みによって、向いている頼み先は変わります。売るまでの数か月なら、親族に一時的に頼むこともできますが、数年にわたって持ち続けるなら、続けられる仕組みのある頼み先を選ぶ必要があります。
いつまで持ち続けるかが決まっていない場合は、相続から3年前後に税金の期限が集まることも考えに入れて、見込みを立てておきます。期限の一覧は空き家は何年まで放置していい?にまとめています。
管理を頼む先を比べる5つの基準
頼む先を比べるときは、次の5つの基準で見ると違いがはっきりします。
基準1 どこまでの作業を頼めるか
外まわりを見るだけなのか、家の中に入って換気や通水まで行うのか、草刈りや郵便物の転送までしてもらえるのかを確認します。頼める範囲が狭いと、残りの作業を別の人に頼むことになり、窓口が増えます。
基準2 どんな形で報告してもらえるか
遠方に住んでいると、報告の内容が家の状態を知る唯一の手がかりになります。写真付きで報告してもらえるか、毎回同じ場所を撮ってもらえるか、異常がなかったときも報告があるかを確認します。
報告が「特に問題ありませんでした」の一言だけでは、本当に家の中まで見たのかがわかりません。毎回同じ角度の写真が届けば、前回との違いに気づきやすくなります。
基準3 鍵をどう預かってもらえるか
家の中に入ってもらうなら、鍵を預ける必要があります。預かり証を出してもらえるか、鍵をどこでどう保管するか、なくしたときの責任はどうなるかを、書面で確認しておきます。
個人に預ける場合は、その人に何かあったときに鍵の行方がわからなくなるおそれもあります。鍵を預けるときの注意点は空き家の鍵を業者に預けて大丈夫?で解説しています。
基準4 何か起きたときに、誰が動くか
管理を頼む先を選ぶうえで、最も差が出るのがこの基準です。台風のあとに屋根が傷んでいないか見に行ってほしい、近所から木の枝が伸びていると苦情が来た、雨漏りが見つかったので修理を手配したいといったときに、すぐ動いてもらえるかを確認します。
決まった日の見回りしか受けていない頼み先だと、こうしたときに改めて誰かを探すことになります。名古屋は夏から秋にかけて台風の影響を受けやすいため、臨時の見回りを頼めるかどうかは大切な点です。台風のあとの確認については台風・地震のあと、空き家で確認すべき5か所で解説しています。
基準5 売る・貸すときに、そのまま相談できるか
いずれ売る、貸すという話になったときに、それまで家を見ていた人や会社にそのまま相談できると、家の状態を一から説明する手間が省けます。管理の記録や写真は、売るときに家の状態を買主に説明する材料にもなります。
反対に、管理と売却を別々に頼むと、売るときに改めて家の状態を確認してもらうところから始めることになります。
当社の場合
当社の空き家管理では、月1回の巡回のたびに、写真付きの報告書をお送りしています。鍵は預かり証をお出ししたうえで、宅地建物取引業者としての管理のもとで保管します。台風のあとなど臨時の確認は1回3,000円でお受けし、雨漏りなどが見つかったときは、修理の業者の手配までご相談いただけます。
実家の管理を誰に頼むか迷っている方へ
家の状態と管理が必要な期間をお聞きし、どこまでの管理が必要かをお伝えします。草刈りだけで足りる家なら、そうお伝えします。現地確認は無料です。
頼む先ごとの特徴は?
5つの基準をもとに、頼む先ごとの特徴を確認していきます。
親族や近所の人に頼むのは、どう?
名古屋に親族や親しい近所の人がいれば、費用をかけずに見てもらえます。家の様子をよく知っている人なら、ちょっとした変化にも気づいてもらえます。
一方で、何年も同じ頻度で続けてもらうのは相手にとって負担が大きく、頼む側も「もう少し頻繁に見てほしい」とは言いにくくなります。お礼の額や渡し方で気まずくなることもあります。親族に頼む場合は、頼む期間と内容、お礼を最初に決めておき、相手が続けられなくなったときの次の手も考えておくと安心です。
便利屋に頼むのは、どう?
便利屋は、草刈り、庭木の剪定、郵便物の整理、家の中の掃除など、決まった作業を1回ごとに頼むのに向いています。作業ごとに料金が決まっているため、必要なときだけ頼めます。
ただし、毎月決まった項目を確認して報告する仕組みを持っていないことも多く、頼むたびに日程の調整が必要です。鍵を預けて家の中に入ってもらう場合は、鍵の扱いと報告の方法を、事前にはっきり決めておく必要があります。
シルバー人材センターに頼むのは、どう?
シルバー人材センターは、地域の高齢者が会員として仕事を請け負う団体で、草刈りや庭木の手入れなどの軽い作業を比較的安く頼めます。名古屋市では、ふるさと納税の返礼品として、名古屋市シルバー人材センターの会員が空き家の状況を見回って報告するサービスも用意されています(寄付13,000円で見回り1回)。
一方で、受けられる仕事は短期的で軽い作業が中心のため、家の中の傷みの判断や、修理の手配までは頼めないことが多くあります。草刈りを中心に頼み、家の中の管理は別に考えるという使い方が現実的です。
警備会社に頼むのは、どう?
警備会社は、センサーを付けて侵入や火災を見張り、異常があれば駆けつけるサービスに向いています。空き家への侵入や放火が心配な地域では、心強い頼み先です。
ただし、換気や通水、雨漏りの確認といった建物の手入れは、サービスに含まれていないことがあります。見張りと手入れは別のものとして考え、必要に応じて組み合わせます。防犯の考え方は空き家が放火・不法侵入に狙われる理由と、「空き家に見せない」管理で解説しています。
空き家管理を受けている不動産会社に頼むのは、どう?
不動産会社の空き家管理は、外まわりの確認、換気、通水、郵便物の回収、写真付きの報告が月ごとの決まった内容になっていることが多く、続けやすい仕組みになっています。宅地建物取引業の免許を持つ会社なら、鍵の扱いや契約の取り決めも書面で確認できます。
家の状態を毎月見ているため、売る、貸す、解体するといった話になったときに、そのまま相談できるのも違いです。一方で、草刈りや大がかりな修理は、別料金や提携業者への依頼になることがあります。料金の比べ方は空き家管理の費用相場と、月4,000円で何をしてもらえるかで解説しています。
頼む先を一覧で比べる
ここまでの特徴を、5つの基準で一覧にすると次のとおりです。
| 頼む先 | 向いていること | 苦手なこと | 何か起きたとき | 売る・貸すへのつながり |
|---|---|---|---|---|
| 親族・近所の人 | 費用をかけずに様子を見る | 長く続ける、催促する | 相手の都合しだい | 自分で会社を探す |
| 便利屋 | 草刈りや掃除など1回ごとの作業 | 毎月の確認と報告 | 改めて依頼が必要 | 自分で会社を探す |
| シルバー人材センター | 草刈りや剪定などの軽い作業 | 傷みの判断、修理の手配 | 改めて依頼が必要 | 自分で会社を探す |
| 警備会社 | 侵入や火災の見張りと駆けつけ | 換気、通水、建物の手入れ | 異常を知らせて駆けつける | 自分で会社を探す |
| 空き家管理を受ける不動産会社 | 毎月の確認、換気、通水、報告 | 大がかりな草刈りや修理は別料金 | 臨時の確認や修理の手配を相談できる | 同じ会社にそのまま相談できる |
どれか一つを選ぶ必要はありません。たとえば、毎月の管理は不動産会社に頼み、春と秋の草刈りだけシルバー人材センターに頼む、親族には近所付き合いと緊急時の連絡役をお願いする、といった組み合わせも現実的です。
名古屋の実家に合う頼み先は、どう選ぶ?
最後に、家の状況ごとの選び方を確認していきましょう。
庭が広く、草木の手入れが中心の家は?
建物の傷みが少なく、草木の手入れが中心の家なら、便利屋やシルバー人材センターに草刈りを頼むだけで足りることもあります。ただし、家の中に家財が残っていて閉め切ったままなら、換気をしないとカビが出やすくなるため、家の中の管理も考えます。
家財が残っていて、しばらく持ち続ける家は?
家財が残っていて、数年は持ち続ける見込みの家なら、換気と通水を含めた管理を、続けられる仕組みのある頼み先に任せるのが向いています。帰省のたびに家の中がカビていないかを心配せずに済みます。
片付けをしながら持ち続ける場合は、片付けの進め方もあわせて考えます。考え方は帰省のたびに実家を片付けても終わらないのはなぜ?で解説しています。
近いうちに売るかもしれない家は?
近いうちに売るかもしれない家なら、売却も受けている会社に管理を頼んでおくと、売ると決めたときにすぐ動けます。管理の間に撮りためた写真は、家の状態を説明する資料にもなります。
遠方から売る手順は名古屋に一度も行かずに実家の空き家を売るには?で解説しています。
当社の場合
管理のご相談をいただいても、草刈りだけで足りる家や、親族の方が無理なく見られる家であれば、そのようにお伝えしています。当社にお任せいただく場合は、外まわりプラン月4,000円、室内プラン月8,000円(税別)からお選びいただけ、初期費用と解約金はかかりません。売る、貸す、解体するといった話になったときは、毎月家を見ていた担当者がそのままご相談をお受けします。
名古屋の実家の管理を任せたい方へ
外まわり月4,000円、室内月8,000円(税別)から。毎回写真付きでご報告し、台風のあとの臨時確認もお受けします。現地確認は無料です。
実家の管理を頼む先についてよくある質問
親族に管理を頼むとき、お礼はどうすればいいですか?
決まった額はありませんが、頼む頻度と内容に合わせて、最初に決めておくのがおすすめです。あいまいにしておくと、続けるうちにお互いに気をつかうようになります。金額で決めにくい場合は、管理を頼む会社の料金を参考にして考える方もいます。
管理を頼む先を、途中で変えることはできますか?
はい、変えられます。親族に頼んでいたけれど続けられなくなった、便利屋では報告が足りないといった理由で、途中から管理の会社に切り替える方もいます。名古屋空き家相談室の管理は、1か月前にお申し出いただければ解約でき、解約金はかかりません。
管理を頼んでいても、所有者の責任はなくなりませんか?
なくなりません。管理を頼んでいても、空き家の持ち主としての責任は所有者に残ります。たとえば、瓦が落ちて通行人がけがをした場合などは、所有者が責任を問われることがあります。そのため、管理の報告で傷みが見つかったら、早めに直すかどうかを決めることが大切です。
管理を頼むと、売却も頼まないといけませんか?
いいえ、その必要はありません。当社では、管理だけのご依頼もお受けしています。売る、貸すといった話になったときに、ご希望があればそのままご相談いただける、というだけで、管理を条件に売却をおすすめすることはありません。
名古屋市内なら、どこでも管理を頼めますか?
はい、名古屋空き家相談室では名古屋市16区の空き家の管理をお受けしています。西区庄内通の本店と、守山、野並の支店から巡回しています。名古屋市に隣接する市の家もご相談ください。
名古屋の実家の管理は、何か起きたときに誰が動くかを決めることから始めよう
実家の管理を頼む先は、親族、便利屋、シルバー人材センター、警備会社、不動産会社とそれぞれ得意なことが違います。費用だけで選ばず、作業の範囲、報告、鍵の預け方、何か起きたときの対応、売る・貸すへのつながりの5つで比べ、必要に応じて組み合わせてください。
名古屋の実家の管理を誰に頼むか迷っている方は、名古屋空き家相談室(0120-337-900、10時から19時、年中無休)にご相談ください。初回の相談と現地確認は無料です。