この記事の結論
実家の鍵を他人に預けるのは、不安で当然です。不安を減らすには、預ける前に「誰が、どこで、どう保管し、誰がいつ入ったかが分かるか」を確認することです。預り証が出ること、鍵に住所や名前を書かずに番号で管理していること、出入りのたびに日付と写真の記録が残ること、合鍵を勝手に作らないこと、紛失したときの負担と解約時の返却が決まっていること。これらを書面で約束してくれる業者なら、預けてよいと考えていいと思います。鍵を預けたくない場合は、外まわりだけの管理を選ぶ方法もあります。
空き家管理の相談で、「室内の換気もお願いしたいけれど、鍵を渡すのはちょっと…」と言われることがよくあります。親の家には家財や思い出の品が残っていて、知らない人が出入りすると思うと落ち着かない。その気持ちはよく分かります。鍵を預ける前に何を確認すればいいか、どう預ければ安全かを整理します。
鍵を預けるとき、何が心配か
- 家財や貴重品がなくならないか
- 頼んでいない日に、誰かが勝手に入らないか
- 合鍵を作られないか
- 鍵をなくされたら、家の住所が分かってしまわないか
- 担当者が辞めたり、会社がなくなったりしたら、鍵はどうなるのか
どれももっともな心配です。確認すべきことは、この心配ごとに対応しています。
預ける前に確認したい7つのこと
| 確認すること | なぜ大事か |
|---|---|
| 1. 預り証が出るか | 鍵を何本、いつ預けたかを書面で残す。返してもらうときの証拠になる |
| 2. 鍵に住所や名前を書いていないか | 万一なくしても、どの家の鍵か分からないよう、番号や記号で管理しているか |
| 3. どこで保管するか | 担当者が持ち歩くのか、会社の鍵付きの保管庫に入れるのか。持ち出しと返却の記録があるか |
| 4. 出入りの記録が残るか | 入った日時と、そのときの室内の写真が報告書に残るか。頼んでいない日に入っていないか後から確かめられる |
| 5. 合鍵を作るか | 所有者の承諾なく合鍵を作らないことを約束しているか |
| 6. 紛失したときの負担 | 業者が鍵をなくした場合、鍵の交換費用を業者が負担するか。賠償責任保険に入っているか |
| 7. 解約したときの返却 | 解約や売却のときに、預けた本数がそのまま返ってくるか |
この7つを口頭ではなく、契約書や預り証に書いてもらうのが安心です。答えがあいまいな業者には、鍵を預けない方がいいと思います。
当社の場合
当社では、鍵をお預かりするときに預り証をお渡しし、鍵には住所やお名前を書かず、番号で管理しています。鍵は社内の保管庫で管理し、巡回のたびに持ち出しと返却を記録します。室内に入った日時と各部屋の写真は毎月の報告書に残るので、いつ誰が入ったかを後から確かめられます。合鍵はご承諾なしに作りません。解約や売却のときは、お預かりした本数をそのままお返しします。宅地建物取引業者として、お客様の家と鍵をお預かりすることに日常的に向き合っている会社です。
鍵を預けるのが不安な方へ
鍵の保管方法と記録の残し方を、契約の前にすべてご説明します。まずは鍵を預けない外まわりの確認から始めることもできます。現地確認は無料です。
安全な預け方
手渡しする場合
会社の事務所で手渡しし、その場で預り証を受け取ります。何本預けたか、どの鍵か(玄関・勝手口・物置など)を一緒に確認します。
遠方から郵送する場合
- 書留など、追跡と補償のある方法で送る:普通郵便は避けます。
- 鍵に住所や名前のタグをつけない:送る途中で万一のことがあっても、どの家の鍵か分からないようにします。家の住所は、鍵とは別の紙に書いて同封するか、電話やメールで伝えます。
- 届いたことを確認する:業者から受け取りの連絡と預り証をもらいます。
預ける本数
手元にある鍵を全部預ける必要はありません。玄関と勝手口など、巡回に必要な分だけ預け、1本は自分の手元に残しておきます。
預ける前に、家の中で済ませておくこと
- 貴重品を持ち出す:現金、通帳、印鑑、権利証、貴金属、骨董など。業者を信用するかどうかとは別に、空き家に貴重品を置いておくこと自体が危険です。
- 家の中の写真を撮っておく:預ける前の状態を自分でも記録しておくと、安心です。
- 合鍵の行方を確認する:亡くなった親がご近所や知人に鍵を預けていなかったか。分からなければ、鍵の交換を考えます。
鍵を預けずに管理する方法
| 方法 | できること・注意点 |
|---|---|
| 外まわりだけの管理にする | 建物の外・敷地・ポスト・施錠の確認はできる。室内の換気・通水はできないので、室内は自分や親族がたまに入る |
| 親族が立ち会う | 近くの親族が巡回の日に鍵を開け閉めする。親族の負担になる |
| キーボックス(暗証番号式の鍵入れ) | 鍵の受け渡しが要らないが、番号が漏れると誰でも開けられる。設置場所が外から見えると、かえって目立つ |
| スマートロック | 入室の履歴が残り、遠隔で鍵の権限を出し入れできる。取り付けの可否、電池切れ、通信環境に注意 |
まず外まわりの管理から始めて、業者の報告書や対応を見てから、室内の管理を頼むかどうかを決める、という進め方もあります。当社でもその形で始める方がいます。
まとめ:相談すると何が分かるか
鍵を預ける不安は、「誰が、どこで、どう保管し、誰がいつ入ったかが分かるか」を確かめることで減らせます。預り証、番号管理、保管と持ち出しの記録、入室の写真、合鍵を作らない約束、紛失時の負担、解約時の返却。これを書面で約束してくれる業者を選んでください。鍵を預けたくなければ、外まわりの管理から始める方法もあります。
名古屋空き家相談室にご相談いただくと、次のことが分かります。
- 当社の鍵の保管方法、記録の残し方、預り証の内容
- 室内プランと外まわりプランのどちらが、その家とご家族に合うか(空き家管理の内容と料金)
- 遠方から鍵を安全に送る方法
- 預ける前に家の中で済ませておくこと
初回の現地確認と相談は無料です。鍵のことは、契約の前に何でも聞いてください。