この記事の結論
台風や地震のあと、空き家で確認すべきなのは、屋根、外壁と窓、雨どいとベランダ、ブロック塀・カーポート・物置、そして室内の雨漏りと設備の5か所です。空き家は被害に誰も気づかないまま、雨が入り続けたり、壊れた物がご近所に落ちたりします。まず自分の家がご近所に被害を出していないかを確かめ、被害の写真を日付入りで残し、応急処置をしてから修理を考えます。屋根に自分で上るのは危険なのでやめてください。「保険を使えば無料で直せる」と突然訪ねてくる業者にも注意が必要です。
大きな台風が名古屋を通ったあと、地震で揺れたあと、「実家は大丈夫だろうか」と気になっても、遠方だとすぐには見に行けません。ニュースで近所の被害を見て不安になる方も多いと思います。災害のあと空き家で何を確認すればいいか、どの順番で動けばいいかをまとめます。
まず、安全を優先する
- 台風が過ぎ去るまで行かない:風が強いうちは、飛んでくる物や倒れる木で危険です。
- 地震のあとは余震に注意する:大きな揺れのあとは、しばらく余震が続くことがあります。
- 傾いている家には入らない:外から見て傾き、大きなひび、屋根の崩れがあれば、中に入らないでください。
- ガスの臭いがしたら入らない:窓を開けずにその場を離れ、ガス会社に連絡します。電気のスイッチにも触らないでください。
- 屋根には上らない:濡れた屋根や傷んだ瓦の上は、転落事故のもとです。
確認すべき5か所
1. 屋根
瓦のずれ・割れ・落下、板金(棟や谷の金属部分)のめくれ、アンテナの倒れ。地上から見上げて確認します。スマホのズームや双眼鏡が便利です。瓦が1枚ずれただけでも、そこから雨が入ります。
2. 外壁と窓
外壁のひび・剥がれ、飛んできた物による穴、窓ガラスの割れ、雨戸やシャッターの破損。割れた窓は、雨と侵入の両方の入口になります。
3. 雨どいとベランダ
雨どいの外れ・曲がり・詰まり、ベランダの排水口に落ち葉やごみがたまっていないか。雨どいが詰まると、あふれた水が外壁の中に回ります。
4. ブロック塀・門扉・カーポート・物置
塀の傾きやひび、門扉の外れ、カーポートの屋根材の飛散、物置の転倒。特にブロック塀は、地震で倒れると道路を歩く人に危険が及びます。
5. 室内の雨漏りと設備
天井や壁の新しいしみ、床の濡れ、窓まわりからの水の入り込み。地震のあとは、家具の転倒、水道管からの水漏れ、給湯器の破損、ガスメーターの遮断(揺れで自動的に止まることがあります)も確認します。
当社の場合
大きな台風や地震のあと、室内プランのお客様には、ご連絡をいただければ追加料金なしで臨時の確認に伺います(外まわりプランは1回3,000円・税別)。上の5か所を確認して写真をお送りし、応急処置や修理が必要なら業者を手配します。ただし、市内で被害が広く出ているときは、当日に伺えない場合があります。その際は、ご近所への被害の可能性が高い家から順に回っています。
台風や地震のあと、実家の様子が分からない方へ
当社が現地を確認し、5か所の状態を写真でお送りします。応急処置と修理業者の手配もお手伝いします。遠方の方も電話と写真で進められます。
ご近所に被害を出していないか
空き家の被害で一番気をつけたいのは、自分の家の瓦や屋根材、塀、物置などが、ご近所の家や車、通行人に被害を出していないかです。建物や塀が原因で他人に損害を与えた場合、所有者は責任を問われることがあります。
- 飛んだ物が隣の家や車に当たっていないか、確認する
- 被害があれば、すぐにお詫びと連絡先を伝える
- 加入している保険に、賠償の補償があるか確認する(空き家の火災保険に入れないと言われたら)
- 落ちそうな物、倒れそうな塀は、二次被害を防ぐために先に処置する
保険請求のために、写真を残す
台風の被害(風災)は、火災保険の補償に入っていれば保険金を請求できることがあります。地震の被害は地震保険の範囲ですが、空き家は地震保険が付けられないことが多いので、契約内容を確認してください。
- 修理の前に写真を撮る:全体と、壊れた部分の近くからの両方。日付が分かるように。
- 応急処置の前後も撮る:ブルーシートをかけた、割れた窓をふさいだ、など。
- 壊れた物は、すぐに捨てない:保険会社の確認が終わるまで保管しておきます。
- 早めに保険会社へ連絡する:保険金の請求には期限があります。一般的には被害から3年以内とされていますが、時間が経つほど災害による被害かどうかの判断が難しくなります。
大きな災害では、名古屋市が被害の程度を証明する罹災証明書を発行します。空き家が対象になるかどうかを含め、区役所で確認してください。
「保険で無料で直せます」という訪問業者に注意
台風や地震のあとには、「屋根が壊れていますよ」「火災保険を使えば無料で修理できます」と突然訪ねてくる業者や、電話をかけてくる業者が現れます。国民生活センターなども、こうした住宅修理をめぐるトラブルについて注意を呼びかけています。
- その場で契約しない。屋根に上らせない(わざと壊されるトラブルもあります)
- 「保険金が必ず出る」「自己負担ゼロ」と言い切る業者は疑う
- 保険金の請求は、自分で保険会社に連絡するのが基本
- 修理の見積もりは、知っている業者や管理会社を通して複数取る
- 契約してしまっても、訪問販売ならクーリング・オフができる場合があります
空き家は所有者がその場にいないので、近所の人を通じて話を持ちかけられたり、勝手に屋根に上られたりすることもあります。
当社の場合
災害後の修理は、当社が普段から付き合いのある業者に見積もりを依頼し、内容を確認したうえでお伝えします。保険請求に使える写真と被害の記録も、巡回の報告書の形でお渡しします。管理をお任せいただいている家は、災害前の毎月の写真が残っているので、「台風で壊れた」ことを示す材料にもなります。
災害に備えて、普段からやっておくこと
- 月1回の巡回で、屋根・雨どい・塀の小さな傷みを早めに直しておく
- 台風シーズンの前に、雨どいとベランダの排水口を掃除する
- 倒れそうな庭木の枝を落とし、物置や植木鉢など飛びやすい物を固定・片付けする(空き家の草木でご近所から苦情が来たら)
- 古いブロック塀は点検し、危険なら撤去を考える
- 普段の家の写真を残しておく(被害の前後を比べられる)
- 火災保険の補償内容と連絡先を、すぐ分かる所に控えておく
まとめ:相談すると何が分かるか
台風や地震のあとは、安全を確かめてから、屋根・外壁と窓・雨どいとベランダ・塀やカーポート・室内の5か所を確認します。ご近所への被害がないかを先に確かめ、写真を残し、応急処置をしてから修理を考えてください。「保険で無料で直せる」という突然の訪問には、その場で応じないことです。
名古屋空き家相談室にご相談いただくと、次のことが分かります。
- 災害後の5か所の状態と、ご近所への被害の有無(写真で)
- 応急処置が必要か、修理にどのくらいかかりそうか
- 保険請求に使える写真と記録
- 災害後にすぐ見に行ける管理の体制(空き家管理の内容と料金)
初回の現地確認と相談は無料です。台風や地震のあと、実家の様子が気になったらご連絡ください。