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名古屋市の制度

旧耐震の空き家は売れる?名古屋市の無料耐震診断と、改修・解体の補助

「実家は昭和50年代の建物で、旧耐震だから売れないと言われた」「耐震補強をしてから売るべきか、壊して土地で売るべきか決められない」と悩む方は少なくありません。1981年5月以前に建てられた旧耐震の家は、買主の税金やローン、地震への不安から敬遠されることがあります。一方で、名古屋市には耐震診断や改修、解体への補助があり、売り方次第で選べる道は残っています。

この記事では、旧耐震の空き家が売りにくいと言われる理由、名古屋市の無料耐震診断と改修・解体の補助、旧耐震の家を売るときの3つの選択肢と税金の特例との関係を解説します。

この記事の結論

旧耐震の空き家も売れますが、中古住宅として売る場合は、買主が住宅ローン控除を使いにくいことなどから価格が下がりやすくなります。そのため、古家付き土地として売る、解体して更地で売る、耐震改修をしてから売るの3つから選ぶのが基本です。名古屋市には、旧耐震の木造住宅を対象にした無料耐震診断、最大115万円の耐震改修助成、最大20万円の除却助成があります。ただし、無料耐震診断は住宅として使う予定がない家は申し込めないなど条件があるため、売り方を決めてから使える制度を確かめることが大切です。

旧耐震の空き家とは?

最初に、旧耐震と新耐震の違いを確認していきましょう。

旧耐震と新耐震は、どこで分かれる?

建物の耐震基準は1981年6月1日に大きく改められ、それより前に建築確認を受けた建物を旧耐震、それ以降の建物を新耐震と呼びます。名古屋市の耐震の制度では、1981年5月31日以前に着工した木造住宅が、旧耐震の住宅として扱われています。

実家がどちらに当たるかは、建築確認済証や登記簿の建物の新築年月日で確かめます。登記簿の日付は完成した時期のため、1981年から1982年ごろに建った家は、建築確認の日付で確認する必要があります。

旧耐震の家は、すぐに危ない?

旧耐震だからといって、すべての家が地震ですぐに倒れるわけではありません。家の造りや傷み具合、これまでの補強によって、耐震性は大きく変わります。

ただ、古い木造住宅は、空き家になって手入れがされないと、雨漏りやシロアリで柱や土台が弱くなり、耐震性がさらに下がることがあります。実際の耐震性は、耐震診断を受けて初めてわかります。

旧耐震の空き家は、なぜ売りにくいと言われる?

売りにくいと言われる理由を確認していきます。

買主の住宅ローン控除は、どうなる?

中古住宅の住宅ローン控除は、1982年1月1日以降に建てられた家であれば、新耐震の家とみなされて使えます。それより前に建てられた家は、耐震基準を満たしていることを示す証明書などがなければ、買主は住宅ローン控除を使えません。

住宅ローン控除が使えるかどうかは、買主にとって数十万円から百万円を超える差になることもあります。そのため、旧耐震の家を中古住宅として売る場合は、買主が見つかりにくくなる傾向があります。

住宅ローンの審査には、影響する?

金融機関によっては、旧耐震の建物の担保としての評価を低く見ることがあり、借りられる額が少なくなる場合があります。土地の価値が中心になるため、建物の価格をつけにくくなります。

そのため、旧耐震の家は、建物ではなく土地の価格で売る、つまり古家付き土地として売ることが多くなります。

名古屋で、旧耐震の空き家が多いのはどこ?

名古屋市内では、戦後から昭和50年代にかけて住宅地が広がった地域に、旧耐震の木造住宅が多く残っています。西区、北区、中村区などの古くからの住宅地や、千種区、守山区、名東区、天白区などの丘陵地で昭和40年代から50年代に開発された住宅地がその例です。

こうした地域では、親世代が住んでいた家が相続を機に空き家になり、旧耐震の扱いが売却の課題になっています。

名古屋市の耐震の補助は、空き家でも使える?

名古屋市には、旧耐震の木造住宅向けの制度がいくつかあります。

無料耐震診断は、空き家でも受けられる?

名古屋市の旧耐震基準の木造住宅無料耐震診断は、1981年5月31日以前に着工した2階建て以下の木造住宅で、在来構法などで建てられた家が対象です。申し込めるのは家の持ち主で、費用はかかりません。

ただし、名古屋市は、住宅として使う予定のない家は申し込めないとしています。売るだけで住む予定も貸す予定もない空き家は、対象にならない可能性があります。自分や家族が住む、貸すといった予定がある場合に検討する制度です。受付は4月から翌年1月末までで、現地調査には2時間ほどかかり、天井裏や床下を確認するため室内の片付けも必要です。

耐震改修の助成は、いくら出る?

名古屋市の木造住宅耐震改修助成は、無料耐震診断で判定値が1.0未満となった旧耐震の木造住宅の耐震改修工事に、工事費の5分の4以内で助成する制度です。上限は一般の世帯で115万円、市民税が非課税の世帯で165万円です。

改修には建築士による補強計画が必要で、交付の決定を受ける前に工事の契約や着工をすると助成を受けられません。リフォームの部分は対象外のため、見積もりを耐震改修の部分と分けて作ります。

解体するなら、どの補助が使える?

建物を取り壊す場合は、戸建木造住宅除却助成が使えることがあります。1981年5月31日以前に着工した2階建て以下の戸建て木造住宅で、耐震診断で倒壊の危険があると判定された家が対象で、上限は20万円です。

この助成では、解体のための簡易な耐震診断も用意されています。解体費の決まり方とあわせて、名古屋で空き家の解体費用はどう決まる?で解説しています。

当社の場合

旧耐震の空き家のご相談では、まず建築確認済証や登記簿で建てられた時期を確かめ、売るのか、住むのか、貸すのかをお聞きしてから、名古屋市のどの制度が使えそうかをお伝えします。売るだけの場合は無料耐震診断の対象外になることがあるため、改修より古家付き土地や解体で売る方法を中心に比べます。制度の申請先は名古屋市の耐震化支援課で、手続きの準備をお手伝いします。

旧耐震の実家を、どう売ればいいか迷っている方へ

建てられた時期を確かめ、名古屋市の補助が使えるかと、古家付き・解体・改修のどれで売るのが合うかをお伝えします。現地確認は無料です。

旧耐震の空き家を売る3つの方法

旧耐震の空き家を売るときの選択肢を比べていきます。

古家付き土地として売る

最も多いのが、建物にはほとんど価値をつけず、土地の価格で売る古家付き土地です。売主は解体費や改修費を先に払わずに済み、買主が建て替えるか、自分で直すかを選べます。

相続した空き家なら、2024年からは、買主が売った翌年2月15日までに解体や耐震改修をすれば、3,000万円控除を使えるようになりました。詳しくは古家付き土地として売るとは?で解説しています。

解体して更地で売る

建物を壊して更地で売る方法は、新しく家を建てたい買主にとって分かりやすく、売りやすくなる面があります。戸建木造住宅除却助成が使えれば、解体費の負担も少し軽くなります。

一方で、解体すると翌年度から土地の固定資産税が上がり、売れるまでの間の負担が増えます。前の道路の条件によっては、更地にすると建て替えができない土地もあるため、解体の前に確認が必要です。

耐震改修をしてから売る

耐震改修をして耐震基準を満たせば、買主は住宅ローン控除を使いやすくなり、中古住宅として売れる可能性が広がります。名古屋市の耐震改修助成を使えば、費用の一部をまかなえます。

ただし、改修には時間と費用がかかり、その分を売却価格に上乗せできるとは限りません。また、住宅として使う予定がないと無料耐震診断を受けられないため、助成を使った改修は、売る前提だけでは進めにくい面があります。改修してから売るのは、建物の状態がよく、立地からみて中古住宅の需要が見込める家に限られるのが実情です。

旧耐震の家と、税金の特例の関係は?

旧耐震かどうかは、税金の特例にもかかわります。

相続空き家の3,000万円控除との関係は?

相続空き家の3,000万円控除は、1981年5月31日以前に建てられた家が対象です。つまり、旧耐震の家であることが、この特例を使う条件の一つになっています。

この控除を使うには、売主が解体するか耐震改修をして売るか、2024年以降は買主が翌年2月15日までに解体か耐震改修をする必要があります。建物をそのまま中古住宅として売り、誰も解体や改修をしなければ、控除は使えません。条件は相続した空き家の3,000万円特別控除で解説しています。

売ったときの税金は、どう変わる?

3,000万円控除が使えれば、売って出た利益が3,000万円以下の場合、税金はかかりません。旧耐震の家は、古家付きや解体で売ることが多いため、この控除と組み合わせやすい面があります。

売ったときの税金の計算は名古屋の空き家を売ると税金はいくら?で解説しています。

当社の場合

相続した旧耐震の空き家を売る場合は、3,000万円控除を使えるかを最初に確認し、古家付きで売って買主に解体してもらう、売主が解体して売る、改修して売るの3つを、手取りと期間で並べてお伝えします。買主に解体してもらう場合は、期限までに解体することを売買契約書に入れます。税金の判断が必要な場合は税理士をご紹介します。

相続した旧耐震の家を、控除を使って売りたい方へ

3,000万円控除の条件を確認し、古家付き・解体・改修のどれで売ると手取りが多いかを比べます。遠方の方も電話で進められます。相談は無料です。

旧耐震の空き家についてよくある質問

旧耐震の家は、買取を行う会社にしか売れませんか?

いいえ、一般の買主にも売れます。古家付き土地として売れば、建て替えを考えている人が買主になります。立地がよく建物の状態もよければ、直して住みたい人が見つかることもあります。買取は早く売りたい場合の選択肢の一つです。

耐震診断を受けると、売るときに不利になりませんか?

耐震性が低いという結果が出ると、買主に伝える必要が出てきます。ただし、旧耐震の家であること自体は建築時期でわかるため、診断を受けなくても買主は耐震性を気にします。診断を受けるかどうかは、改修する予定があるかどうかで決めるのが現実的です。

1981年に建った家は、旧耐震ですか、新耐震ですか?

建築確認を受けた日が1981年6月1日以降なら新耐震、5月31日以前なら旧耐震です。登記簿の日付は完成した時期のため、1981年から1982年ごろに建った家は、建築確認済証で確かめてください。書類が見つからない場合は、名古屋市で建築確認の記録を調べられることがあります。

名古屋市の補助は、名義が親のままでも申請できますか?

名古屋市の耐震改修助成では、持ち主が亡くなっている場合や、名義の変更が済んでいない場合は、市に相談するよう案内されています。売るにも相続登記が必要になるため、先に登記を済ませておくのが確実です。司法書士は当社からご紹介できます。

マンションの空き家も、旧耐震だと売りにくいですか?

旧耐震のマンションも、買主の住宅ローン控除やローンの審査に影響するため、売りにくくなる傾向があります。マンションの場合は、管理組合が耐震診断や補強をしているかどうかで評価が変わります。マンションが空き家になった場合の考え方はマンションが空き家になったら?で解説しています。

名古屋の旧耐震の空き家は、建てられた時期と売り方を決めることから始めよう

旧耐震の空き家も売れますが、中古住宅としては価格が下がりやすいため、古家付き土地、解体、耐震改修の3つから売り方を選ぶのが基本です。名古屋市には無料耐震診断、耐震改修助成、除却助成がありますが、住宅として使う予定や工事の契約前の申請など条件があります。相続した家なら3,000万円控除との組み合わせも考えて、売り方を決めてから制度を確かめてください。

名古屋の旧耐震の空き家でお困りの方は、名古屋空き家相談室(0120-337-900、10時から19時、年中無休)にご相談ください。初回の相談と現地確認は無料です。

この悩み、まず現地を見てお伝えできます

初回の現地確認と相談は無料です。管理を頼むかどうかは、見てから決めてください。

akiya-ibuki

伊吹株式会社(不動産のイブキ)代表取締役。宅地建物取引士。国土交通大臣(1)第10691号。名古屋市西区を本店に、空き家の管理・活用・解体・売却の相談を受けています。

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