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借地の上の実家を相続したら?名古屋で地主との話し合いと、売るときの4つの方法

「親が亡くなって初めて、実家の土地が借地だったと知った」「地主さんに地代を払い続けるのか、家をどうすればいいのかわからない」と困る方は少なくありません。名古屋市内の古い住宅地には、土地を借りて家を建てている借地の家も見られ、相続をきっかけに扱いに悩むケースがあります。

この記事では、借地の上の実家を相続したときに確かめること、地主との関係、空き家になった借地の家を手放すときの方法と注意点を解説します。

この記事の結論

借地の上の実家を相続しても、借地権は相続人に引き継がれ、相続するだけなら地主の承諾は必要ありません。ただし、地代は払い続ける必要があり、建物の名義も相続登記をしておかないと、借地権を第三者に主張しにくくなります。空き家になった借地の家を手放すには、地主に借地権を買い取ってもらう、地主から土地を買い取ってから売る、地主と一緒に土地と建物をまとめて売る、地主の承諾を得て第三者に売るといった方法があり、どれも地主との話し合いが出発点になります。

借地の実家を相続したら、まず確かめることは?

最初に、借地かどうかと、契約の内容を確かめていきましょう。

借地かどうかは、どうやって確かめる?

土地の登記簿を取り、持ち主が親以外の人になっていれば、土地を借りている可能性があります。固定資産税の納税通知書に建物だけが載っていて土地が載っていない場合も、借地の手がかりになります。

あわせて、親が地主と交わした土地の賃貸借契約書や、地代の領収書、振込の記録を探します。契約書がない場合でも、地代を払ってきた記録があれば、借地の関係があることの裏づけになります。

契約書では、何を確かめる?

契約書では、契約を結んだ時期、契約の期間と満了日、地代の額と払い方、建物の増改築や譲渡に地主の承諾が必要かどうかを確かめます。

特に大切なのが、契約を結んだ時期です。1992年8月1日より前に結ばれた借地の契約は、それ以前の借地法が適用され、借りている側の権利が強く守られています。それ以降に結ばれた契約には借地借家法が適用され、契約の期間が来れば更新されない定期借地権の契約もあります。

相続するのに、地主の承諾は必要?

相続で借地権を引き継ぐ場合は、地主の承諾は必要ありません。承諾料を払う必要もありません。

ただし、地代の払い手が変わるため、相続したことを地主に知らせておくのが一般的です。地主から名義の書き換え料を求められても、相続であれば払う義務は原則としてありません。一方、相続人ではない人に遺言で譲る場合は、地主の承諾が必要になります。

建物の相続登記は、必要?

はい、必要です。借地権は、土地に借地権の登記がなくても、借地の上の建物を自分の名義で登記していれば、第三者に主張できるとされています。建物の名義が亡くなった親のままだと、地主が土地を売った場合などに、借地権を主張しにくくなるおそれがあります。

相続登記は2024年4月から義務にもなっています。期限は相続した空き家の名義変更はいつまで?で解説しています。

空き家になっても、地代は払い続ける?

借地の家が空き家になったときの、地主との関係です。

住んでいなくても、地代は必要?

はい、住んでいなくても地代は払い続ける必要があります。地代を滞納すると、契約を解除されるおそれがあります。

親の口座から地代を払っていた場合は、口座が止まると滞納になってしまいます。相続人の口座から払うよう、地主と払い方を確かめておきます。

空き家のままにしておくと、地主との関係はどうなる?

借地の家が空き家のまま傷んでいくと、地主にとっても、土地の上の建物が周りに迷惑をかけることを心配することになります。草木が伸びる、建物が傷むといった状態は、地主との関係を悪くする原因になります。

借地の家でも、建物は相続人のものです。管理は相続人の責任で行い、地主に迷惑をかけないようにしておくことが、のちの話し合いを円滑にします。

当社の場合

借地の家のご相談では、土地と建物の登記簿、土地の賃貸借契約書、地代の記録を確かめ、契約の時期と期間、譲渡や建て替えの条件を整理してお伝えします。そのうえで、地主に買い取っていただく、土地と一緒に売る、第三者に売るなど、選べる方法を並べます。地主との間で法律上の争いになっている場合は、弁護士をご紹介します。

借地の実家をどうすればいいか迷っている方へ

契約書と登記簿を確かめ、地主との話し合いの進め方と、選べる手放し方を整理してお伝えします。相談は無料です。

借地の実家を手放すには、どんな方法がある?

空き家になった借地の家を手放す主な方法を確認していきます。

方法1 地主に借地権を買い取ってもらう

地主に、借地権と建物を買い取ってもらう方法です。地主にとっては、土地を自由に使えるようになる利点があるため、話がまとまりやすいことがあります。

価格は、地主との話し合いで決めます。借地権の価値は、土地の価格や契約の内容、残りの期間などによって変わるため、不動産会社に価格の目安を聞いてから話し合うと進めやすくなります。

方法2 地主から土地を買い取ってから売る

地主から土地の所有権、いわゆる底地を買い取り、土地も建物も自分のものにしてから売る方法です。土地と建物の両方を持つ普通の家として売れるため、買主が見つかりやすく、価格も上がりやすくなります。

ただし、底地を買い取るお金が先に必要になり、地主が売ってくれるかどうかもわかりません。売却代金で底地の代金をまかなえるかを、事前に計算しておきます。

方法3 地主と一緒に、土地と建物をまとめて売る

地主の持つ底地と、相続人の持つ借地権と建物を、まとめて一人の買主に売る方法です。買主にとっては普通の土地と家を買うのと同じになるため、それぞれを別々に売るより高く売れることがあります。

売却代金を地主と相続人でどう分けるかを、事前に決めておく必要があります。地主にも売る意思があることが前提になります。

方法4 地主の承諾を得て、第三者に売る

借地権と建物を、地主の承諾を得て第三者に売る方法です。借地権を他人に譲るには、地主の承諾が必要で、承諾の際に承諾料を払うのが一般的です。

地主が承諾してくれない場合は、裁判所に申し立てて、地主の承諾に代わる許可を求める手続きもあります。ただし時間と費用がかかるため、まずは地主との話し合いを重ねるのが基本です。借地権付きの建物は、住宅ローンが使いにくいこともあり、買主が限られる傾向があります。

建物を壊して、土地を返すことはできる?

地主と話し合って借地の契約を終わらせ、建物を壊して土地を返す方法もあります。この場合、解体費は借りている側の負担になるのが一般的で、借地権の対価を受け取れないこともあります。

一方、契約の期間が満了し、地主が更新を断った場合には、借りている側が地主に建物を時価で買い取るよう求められる権利があります。どの方法が有利かは、契約の内容と残りの期間によって変わります。

借地の家を売るときの注意点は?

手放す方法を選ぶときに、気をつけたい点です。

地主との話し合いは、誰が進める?

地主との話し合いは、相続人が直接行うこともできますが、価格や承諾料の話になると、感情的になりやすく、関係がこじれることがあります。売却の相談として不動産会社に間に入ってもらうと、価格の根拠を示しながら話を進めやすくなります。

地主との間で契約の解釈や地代をめぐって争いになっている場合は、弁護士に相談してください。

建て替えや大きな修理は、できる?

借地の契約に、増改築には地主の承諾が必要という条件がついていることが多くあります。承諾なしに建て替えると、契約違反になるおそれがあります。

売る前に建物を大きく直すことは、地主との関係や費用の面から、あまりおすすめできません。建物は今の状態のまま、手放す方法を考えるのが一般的です。

税金は、どうなる?

借地権と建物を売って利益が出た場合も、通常の土地や建物を売ったときと同じく、譲渡所得の税金がかかります。相続した空き家の3,000万円控除は、借地の上の家でも、条件を満たせば使える場合があります。

地主に払う承諾料などが、売るときの費用として差し引けるかどうかは、税理士に確認してください。税金の考え方は名古屋の空き家を売ると税金はいくら?で解説しています。

当社の場合

借地の家の売却では、地主に買い取っていただく場合、土地と一緒に売る場合、第三者に売る場合の手取りの見込みを並べ、どの方法から地主にご相談するかを一緒に決めます。地主とのお話は、売却のご相談として当社が間に入り、価格の根拠をお示ししながら進めます。決まるまでの間の空き家の管理も、月4,000円からお受けしています。

地主との話し合いが不安な方へ

手放す方法ごとの手取りを並べ、地主とのお話も売却のご相談として間に入って進めます。遠方の方も電話で進められます。相談は無料です。

借地の実家についてよくある質問

借地の家は、相続放棄したほうがいいですか?

借地の家があるというだけで、相続放棄をしたほうがよいとは限りません。借地権には価値があることも多く、地主に買い取ってもらえる場合もあります。ただし、相続放棄をするとほかの財産も含めてすべてを相続しないことになるため、全体の財産を見て判断してください。考え方は相続放棄すれば空き家の管理はしなくていい?で解説しています。

地主に連絡が取れません。どうすればいいですか?

地代の振込先や、土地の登記簿に書かれた地主の住所をもとに連絡を取ります。地主が亡くなって相続されている場合は、地主の相続人と話し合うことになります。地代を受け取ってもらえない場合は、法務局に供託する方法もあるため、専門家に相談してください。

契約書が見つかりません。

契約書がなくても、地代を払ってきた記録があれば、借地の関係を示せます。地主が契約書の控えを持っていることもあるため、確かめてみてください。契約の内容がわからない場合は、地主と話し合って、改めて契約書を作り直す方法もあります。

借地権の価格は、どう決まりますか?

土地の価格、契約の残りの期間、地代の額、地主の承諾が得られるかどうかなどによって変わります。相続税の計算では、路線価に借地権割合を掛けて評価しますが、実際に売れる価格とは違います。売れる見込みの価格は、不動産会社に確かめてください。

兄弟で借地の家を相続した場合は?

兄弟で共有で相続した場合は、借地権も共有になり、売るには全員の同意が必要です。地代の負担や、地主との窓口を誰にするかも決めておきます。共有の家の進め方は共有名義の空き家を売るには?で解説しています。

名古屋の借地の実家は、契約書と地代の記録を確かめることから始めよう

借地の上の実家を相続しても、借地権は地主の承諾なしに引き継げますが、地代は払い続ける必要があり、建物の相続登記もしておく必要があります。手放すには、地主に買い取ってもらう、底地を買ってから売る、地主と一緒に売る、承諾を得て第三者に売るといった方法があり、どれも地主との話し合いが出発点です。まず契約書と地代の記録を確かめてください。

名古屋の借地の実家でお困りの方は、名古屋空き家相談室(0120-337-900、10時から19時、年中無休)にご相談ください。初回の相談と現地確認は無料です。

この悩み、まず現地を見てお伝えできます

初回の現地確認と相談は無料です。管理を頼むかどうかは、見てから決めてください。

akiya-ibuki

伊吹株式会社(不動産のイブキ)代表取締役。宅地建物取引士。国土交通大臣(1)第10691号。名古屋市西区を本店に、空き家の管理・活用・解体・売却の相談を受けています。

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