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相続した空き家

親が元気なうちに実家を売るには?名古屋で生前に売る手順と家族信託という選択肢

「母が施設に入ることになったので、空き家になる前に実家を売っておきたい」「父が元気なうちに、家のことを決めておきたい」と考える方は少なくありません。親が生きているうちに実家を売ると、空き家として何年も管理する負担がなくなる一方で、売るのはあくまで親本人であり、親の判断力が衰えてからでは手続きが進められなくなります。

この記事では、親が元気なうちに実家を売るときの手順、売る前に親や兄弟と話しておくこと、税金の特例、今すぐ売らないときに備える家族信託と任意後見について解説します。

この記事の結論

親が生きているうちに実家を売る場合、売主は名義人である親本人で、子どもが代わりに決めることはできません。親が認知症などで判断できなくなると、成年後見の手続きを経ないと売れなくなるため、売ると決めたら親が元気なうちに進めることが大切です。親が住んでいた家なら、住まなくなってから3年目の年末までに売れば、自宅を売ったときの3,000万円控除が使えます。今すぐは売らないけれど将来に備えたい場合は、家族信託や任意後見を準備しておく方法があります。

親が生きているうちに、実家は売れる?

最初に、生前に売るときの基本を確認していきましょう。

売主は、親と子どものどちら?

売主は、実家の名義人である親本人です。子どもが親の代わりに売ることを決めたり、契約したりすることはできません。

手続きの多くを子どもが手伝うことはできますが、売るかどうか、いくらで売るかは親が判断し、売買の契約も親が結びます。親が遠方に出向けない場合は、親から子どもへの委任状で手続きを任せる方法もありますが、その場合も親に売る意思と判断する力があることが前提です。

生前に売るのは、どんなときに向いている?

生前に売るのが向いているのは、親が施設に入る、子どもの家の近くに住み替える、ひとり暮らしが難しくなったといった理由で、実家に戻る見込みがなくなったときです。

空き家のまま持ち続けると、管理の手間と固定資産税がかかり、建物も傷みます。親が住まなくなってから売るまでの期間が短いほど、家の状態がよいうちに売れるという利点もあります。親が施設に入ったあとの実家の考え方は親が施設に入った。実家を「売る・貸す・置いておく」どれが正解かで解説しています。

親が認知症になると、どうなる?

親が認知症などで、売ることの意味を判断できない状態になると、売買の契約を結べなくなります。この場合、家庭裁判所に成年後見人を選んでもらい、後見人が親に代わって手続きをすることになります。

成年後見人が親の住んでいた家を売るには、家庭裁判所の許可が必要で、親のためになる理由も求められます。時間がかかるうえ、思いどおりの時期や価格で売れるとは限りません。流れは親が認知症で実家を売れない?で解説しています。

生前に売る前に、話しておくことは?

手続きの前に、家族で確認しておきたいことがあります。

親の気持ちは、どう確かめる?

まず、親自身が実家を売ることをどう考えているかを、時間をかけて聞きます。長く住んだ家を手放すことは、親にとって大きな決断です。子どもの都合を先に伝えるより、親がこれからどこで、どう暮らしたいかを聞くところから始めるほうが話が進みやすくなります。

売ったお金を施設の費用や生活費に充てたい、家を残してほしいといった親の希望も、このときに確かめておきます。

兄弟の了解は、必要?

法律上は、名義人である親が売ると決めれば、兄弟の同意は必要ありません。ただし、親の家を売ったことを知らなかった兄弟が、あとで不満を持つことがあります。

特に、親の介護を担っている兄弟と、遠方に住む兄弟の間で考えが違うことはよくあります。売る前に兄弟にも伝え、親の希望と、売ったお金の使い道を共有しておくと、相続のときのもめごとを防ぎやすくなります。

親の住まいは、先に決める?

はい、売る前に親の次の住まいを決めておくのが基本です。施設への入居、子どもとの同居、賃貸住宅への住み替えなど、どこに移るかで、売る時期と引き渡しの時期が変わります。

住み替え先が決まるまでの間も実家に住み続けたい場合は、引き渡しの時期を遅くする、売ったあとに家を借りて住み続けるリースバックという方法を使うといった選択肢もあります。

実家の価格は、いつ確かめておく?

売ると決める前でも、実家がいくらくらいで売れそうかを早めに確かめておくと、親の住み替えや施設の費用の計画を立てやすくなります。施設の入居金や毎月の費用を、売ったお金でまかなえるかどうかが見えるためです。

名古屋市内でも、地下鉄の駅に近い住宅地と、駅から離れた丘陵の住宅地とでは、土地の価格も買い手の見つかりやすさも違います。価格の目安と、売れるまでにかかりそうな期間を、親と子どもで一緒に聞いておくと話が具体的になります。

当社の場合

親御さんの家の売却のご相談では、まず子どもさんからお話をうかがい、そのうえで親御さんご本人にも直接お会いして、売るお気持ちと希望をお聞きしています。売るかどうかを急がせることはせず、親御さんが納得されてから手続きに進みます。

親が元気なうちに、実家のことを決めておきたい方へ

親御さんご本人のお気持ちを大切にしながら、売る時期と手順を一緒に考えます。遠方の方も電話で進められます。相談は無料です。

生前に売るときの税金は?

生前に売るか、相続してから売るかで、使える税金の特例が変わります。

親の家を売ると、使える特例はある?

親が住んでいた家を親が売る場合は、自宅を売ったときの3,000万円特別控除が使えます。売って出た利益から最大3,000万円を差し引けるため、多くの場合、税金はかからなくなります。

親が施設に入るなどして住まなくなった場合でも、住まなくなった日から3年目の年末までに売れば使えます。ただし、親子や夫婦など特別な関係の人に売る場合は使えません。

長く住んでいた家なら、税率も下がる?

はい、売った年の1月1日時点で10年を超えて持っていた自宅を売る場合は、3,000万円控除を使ったあとの利益のうち6,000万円以下の部分に、軽減された税率が使えます。所得税、復興特別所得税、住民税を合わせて14.21%で、通常の長期の税率20.315%より低くなります。

親が長く住んだ実家であれば、3,000万円控除と軽減税率を組み合わせることで、売ったときの税金を大きく抑えられます。

相続してから売る場合と、何が違う?

相続してから売る場合は、相続空き家の3,000万円控除を使えることがありますが、1981年5月31日以前に建てられた家であること、親が一人で住んでいたことなど、条件が多くなります。親が生きているうちに売れば、建てられた時期にかかわらず、自宅の3,000万円控除を使えます。

一方、相続税がかかる家では、不動産のまま相続したほうが、現金で相続するより評価が低くなる場合があります。生前に売るか相続後に売るかで、税金の総額は変わるため、税理士に試算してもらうことをおすすめします。相続後に売る場合の税金は名古屋の空き家を売ると税金はいくら?で解説しています。

売ったお金を子どもに渡すと、どうなる?

売ったお金は親の財産です。親がそのお金を子どもに渡すと、贈与として贈与税がかかることがあります。

施設の費用や親の生活費に使う分は問題ありませんが、まとまったお金を子どもに渡す場合は、贈与の扱いになるかどうかを税理士に確認してください。

今すぐ売らない場合は、どう備える?

すぐには売らないけれど、親の判断力が落ちたときに備えたい場合の方法です。

家族信託とは?

家族信託は、親が元気なうちに、実家の管理や売却の権限を子どもに託しておく仕組みです。親が委託者、子どもが受託者となって信託の契約を結び、実家の名義を受託者である子どもに移す登記をします。

家族信託をしておけば、のちに親が認知症になっても、子どもが受託者として実家を売れます。売ったお金は親のために使うもので、子どものものになるわけではありません。契約の内容は専門家に相談して決め、公正証書で作るのが一般的です。

任意後見とは?

任意後見は、親が元気なうちに、将来判断力が落ちたときに代わりに手続きをしてもらう人と、任せる内容を契約で決めておく仕組みです。親の判断力が落ちたあと、家庭裁判所が任意後見監督人を選ぶと、契約の効力が始まります。

家族信託と違い、財産の名義はそのまま親に残ります。どちらが合うかは、実家を売る可能性、ほかの財産、家族の状況によって変わります。

家族信託や任意後見は、誰に相談する?

家族信託や任意後見の契約は、司法書士や弁護士に相談して作るのが一般的です。契約の内容によって、子どもが実家を売れる範囲や、売ったお金の使い方が変わるため、家族の希望をよく伝えておくことが大切です。

あわせて、実家をいつごろ、いくらくらいで売れそうかの見込みを知っておくと、信託や後見の内容を決めやすくなります。

当社の場合

今すぐは売らないけれど将来に備えたいというご相談では、実家の今の価格の目安と、空き家になった場合の管理の費用をお伝えし、家族信託や任意後見を考える材料にしていただいています。契約の作成は司法書士や弁護士の仕事のため、必要な場合はご紹介します。税金の試算が必要な場合は税理士をご紹介します。

親の判断力が落ちる前に備えたい方へ

実家の価格の目安と、空き家になった場合の費用をお伝えし、家族信託などを考える材料をそろえます。必要な専門家もご紹介します。相談は無料です。

生前の実家の売却についてよくある質問

親が施設に入っていても、売却の手続きはできますか?

はい、親に売る意思と判断する力があれば手続きできます。契約や本人確認は、施設で行ったり、郵送でやりとりしたりする方法があります。名義を移す登記の前には、司法書士が親本人に会って意思を確認します。

親が軽い認知症と言われました。もう売れませんか?

認知症と診断されていても、売ることの意味を理解して判断できる状態であれば、売れる場合があります。判断できるかどうかは、医師の診断書や、司法書士による本人との面談で確かめます。状態が進む前に、早めにご相談ください。

親が住んでいる間に、売りに出せますか?

はい、住みながら売りに出すことはできます。見学のたびに家の中を見せる負担がありますが、引き渡しの時期を親の住み替えに合わせて決めれば、住む場所がなくなる心配はありません。住み替え先が決まる前に売る場合は、引き渡しの時期に余裕を持たせて契約します。

売ったあとも、親が住み続けることはできますか?

リースバックという方法を使えば、家を売ったあと、買主に家賃を払って住み続けられます。ただし、家賃や契約の期間、売却の価格が一般の売却と比べてどうなるかをよく確かめる必要があります。親の暮らしに合うかどうかを含めて判断してください。

家族信託をすると、実家は子どものものになりますか?

いいえ、子どもは受託者として管理や売却の権限を持つだけで、財産としての利益は親が受け取ります。登記の名義は受託者の子どもになりますが、売ったお金は親のために使います。信託の内容は契約で決めるため、専門家に相談して作ってください。

名古屋の実家を生前に売るなら、親の気持ちと判断力が確かなうちに始めよう

親が生きているうちに実家を売る場合、売主は親本人で、親が判断できなくなると成年後見の手続きが必要になります。親の住まいを決め、親と兄弟の気持ちを確かめたうえで、自宅を売ったときの3,000万円控除などの特例を生かして売るのが基本です。今すぐ売らない場合は、家族信託や任意後見で将来に備える方法もあります。

名古屋の実家を親が元気なうちに売りたい方、将来に備えたい方は、名古屋空き家相談室(0120-337-900、10時から19時、年中無休)にご相談ください。初回の相談と現地確認は無料です。

この悩み、まず現地を見てお伝えできます

初回の現地確認と相談は無料です。管理を頼むかどうかは、見てから決めてください。

akiya-ibuki

伊吹株式会社(不動産のイブキ)代表取締役。宅地建物取引士。国土交通大臣(1)第10691号。名古屋市西区を本店に、空き家の管理・活用・解体・売却の相談を受けています。

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